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天然酵母パン『Seedfolks』のブログ
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人間は本来、「楽しいと心から感じること」をしている時、持っている能力が最大限に出るらしいのですが。


奇跡や喜びが人から与えられていたとしても、「与えられていること」に気がつかなかったら得ることはないし、起こる奇跡も起こらない。
本来の楽しさや喜びを知っているだけで人から見て不幸事でも当人にとってはお構いなくと思っているかもしれない。
誰の目から見ても裕福で賢く、幸せそうに見えていようとその心はどうなのか?
小さな時から「楽しむ」ことを与ええられている子供はトモダチが死んでしまうまでイジメぬき追い込むことはできない。

心があるから。

子供達が幼い頃に住んでいた山の納屋にある日、野うさぎの親子が迷い込んで来ました。
台所でお昼の用意をしていると「かあちゃん、ウサギやっ」と興奮状態の長女。
「捕まえたいっ」と言うので「よしっ。捕まえるか」と3人の子供と母。
納屋に行くと2人の子供達が納屋の前から追い込んでウサギの親子は隅の方で隠れています。
「かあちゃんは納屋の後ろに回って穴が開いてるからそこから捕まえてっ」
「任しとけっ」
と張り切り納屋の後ろに回り込むと彼女が言うように開いた穴からウサギのお尻か見えています。
興奮しながら全員が見守る中、そ~と手を入れグッと掴む。
「やった~~捕まえたでっ」と私。
「わ~やった~」と聞こえてもいいのですが、お通夜のように静かです。
「あれ?」と思い手を抜くと可愛いウサギの尻尾だけが私の手の中に。
ホラーです。

「かあちゃんのあほーーーっ」と皆、蜘蛛の子を散らすように走って逃げ、一人残された私は、あほ呼ばわりされた上、なんて酷いことをしてしまったんだろうと手に残った尻尾を見つめ落ち込んでいました。
そこへ大根を持ってきてくれた近所の爺さんが「縁台で子供ら皆、泣きよるけどうしたんか?」と「私も泣きたいわっ」とちぎれた尻尾を見せると。

「野うさぎの尻尾か?それはいい。あんたんとこは女の子ばかりやから、ええポ~シェ~~ットができる。」とそれでなくてもでかい鼻の穴を全開にし、どや顔で言われた。
「耳は致命的だが尻尾で命を落とすことはなし」と大根を置き帰って行った。

子供達が大きくなった今。
この日のことが強烈に記憶されているようで、一つの命や一つの体の大事さが子供達の心に刻みこまれている。





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